梅津・何応欽協定~一括要求と回答~ 暗殺事件に加え、反満抗日の孫永勤軍を河北省政府主席于学忠が擁護した件と戦区保安隊配置に関する于学忠の独断の言動等は、塘沽停戦協定に違反しているとして、5月29日、支那駐屯軍参謀長酒井隆大佐は、上官である梅津美治郎支那駐屯軍司令官、及び普段は陸軍省にいる林銑十郎陸軍大臣がそろって満州に出張していることを良いことに、以前から中国側と交渉をしていた高橋坦公使館付武官補佐官を関東軍の代表として誘い、全くの独断で北平軍事分会委員長何応欽と会談を持ち、中国当局が日本側の要求に応じない場合、日本軍は満洲国の国境から中国側に進出して北平・天津の地域をも停戦地区に取り込み、主権の制限を加えかねない強硬な態度を示した。