神風特別攻撃隊
1944年10月17日、第一航空艦隊司令長官に内定した大西瀧治郎中将がマニラに到着した。大西は一航艦長官に内定したときから航空機による特攻開始を考えており、米内光政海軍大臣や及川古志郎軍令部総長の了承を取り付けていた。マニラに向かう途中には台湾にも立ち寄ったが、台湾沖航空戦の真っ最中で、新竹で日本軍戦闘機とアメリカ軍戦闘機の空中戦の様子を見学した。そこで日本軍戦闘機の苦戦ぶりを見て愕然とし、多田武雄中将に対して「これでは体当たり以外無い」と話している。大西は台湾入りしていた連合艦隊司令長官豊田副武大将とも面会し「大戦初期のような練度の高い者ならよいが、中には単独飛行がよっとこせという搭乗員が沢山ある、こういう者が雷撃爆撃をやっても、被害に見合う戦果を期待できない。どうしても体当たり以外に方法はないと思う。しかし、命令では無くそういった空気にならなければ実行できない」と特攻を開始する決意を述べている。
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