近代焼酎の父~河内菌~
こののち1924年、顕微鏡で黒麹菌を覗いていると、中に白みがかったカビを発見。取り出して培養すると「泡盛黒麹菌」より性能が安定し、これを使うと焼酎の品質も一段と向上することが分かった。これを「河内白麹菌」と名づけ、「泡盛黒麹菌」の突然変異によって生じたもの、として学界に発表したが、当時の学者からは無視された。認知されたのは1948年、京都大学北原覚雄教授によって立証され学名をアスペルギウス・カワチ・キタハラと名付けられた時で、23年後の事だった。こうしてさらに飛躍的な品質向上をもたらす「河内白麹菌」の培養に成功したものの、地元鹿児島では「泡盛黒麹菌」に切り換えたことで焼酎製造が既に安定操業しており、河内白麹菌は採用されなかった。
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