イラクの情勢
サッダーム・フセインは1937年、イラク北部のティクリートで生まれた。ここはスンナ派地域で、バース党の有力者が多かった。サッダームは叔父の影響で反英闘争に参加するようになり、20歳でバース党に入党、59年のカセム大統領暗殺計画に加わり、失敗して逃亡し砂漠を放浪し、シリアとエジプトで亡命生活を送った。帰国後も地下活動に従事し、68年のバース党のクーデターでバクル大統領政権が成立すると、翌年32歳の若さでバース党最高決定機関の革命指導協議会の副議長に抜擢された。バクルがティクリート出身であったからといわれている。サダムは軍人ではなかったが、巧みな権謀術数で古参党員や軍人を排除し、糖尿病のバクルに替わってバース党の実権を握った。
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