「ドル箱三部作」
1960年代に入り『ソドムとゴモラ』、『山猫』、『クレオパトラ』といった歴史劇大作が次々と興行的に失敗、イタリアの歴史劇バブルは急速に終焉し、同時にイタリアの映画産業自体も大打撃を受ける。この頃、レオーネはイタリアで公開された黒澤明の『用心棒』に深い感銘を受け、1964年に『用心棒』を西部劇風に翻案した『荒野の用心棒』を監督する。『荒野の用心棒』は低予算での製作ながら本国イタリアのみならず世界的に大ヒットし、1960年代後半のマカロニ・ウェスタンブームの火付け役となった。しかし、製作にあたり正式な許可を得ていなかったため公開後盗作問題が浮上、黒澤側に著作権侵害だとして訴えられることになる。裁判の結果を受けてレオーネたちは、黒澤プロにアジアでの配給権と全世界における興行収入の15%を支払うことになった。
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