大カトといわれる
マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウスは、元老院を基盤としたローマ共和政の「よき伝統」である民主制を守ろうとした点、またギリシャを征服したことからギリシャ風の文化がローマに流行したことに反発したり、では保守派と言える。その本領は、第2回ポエニ戦争のザマの戦いでローマを勝利に導いたスキピオが戦利品を不当に独占し、個人崇拝を得ようとしたことに強く反対し、元老院で告発したことであろう。また、カルタゴに対しては妥協、共存を否定し、「カルタゴは滅ぼされなければならない」とつねに演説した。ローマの民主政の伝統を守ろうという姿勢は、彼の曾孫のカトにも引き継がれる。前46年にカエサルの独裁に反対して殺害された。ストア派哲学者であったこの小カトと区別して、大カトと言われる。
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