虜囚
ジェーンが即位宣言をした7月10日、エドワード6世の長姉メアリー王女からの、今や自分が女王となったので枢密院に臣従の誓いを要求する、と主張する手紙がロンドンに届いた。イースト・アングリアに滞在していたメアリー王女のもとには支持者が結集していた。何度かの議論の後、ジェーン女王は、父サフォーク公爵の反対にもかかわらず、メアリー王女の陣営に兵を送り込むことに同意した。ノーサンバーランド公爵は軍勢を引き連れてケンブリッジに進軍してから、7月20日にロンドンの枢密院がメアリーを正統な女王と宣言するまで、1週間のあいだ動かなかった。ノーサンバーランドは慌ててメアリー女王に忠誠を誓ったが、翌7月21日の朝に逮捕された。7月20日、ロンドンで枢密院がメアリー女王即位を宣言する数時間前に、ジェーンはある王室儀仗兵の息子の洗礼の代母を務め、その子に夫ギルフォードの洗礼名を授けた。ロンドン塔に長いあいだ幽閉されていたカトリック支持派のウィンチェスター司教スティーヴン・ガーディナーは、この話を聞きつけると、激しくこれを非難した。
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