宗教曲~その他の宗教曲~
ラッソは、「ムジカ・レゼルヴァータ」様式の作曲家として知られている。大まかに言うと、テクストの内容を音楽に濃密に表出させ、半音階技法をとる作曲様式のことをいい、特に音楽通のために作曲された楽曲の様式を指すともいわれる。ラッソ作品でこの様式を代表する有名な例は、12曲のモテットからなる曲集《シビラの預言 Prophetiae Sibyllarum 》であり、ジェズアルドを連想させるような大胆な半音階的和声が広く活用されている。この作品における和声進行のいくつかは、20世紀初頭になるまで二度とお目見えしないようなものもある。
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