漢帝国の相国
紀元前193年、蕭何が死去したことを聞いた曹参はすぐに上京の準備をさせた。曹参の予想通りすぐに使者が来た。後任の斉の丞相によくいいきかせて後を託した。曹参は蕭何と昔はとても仲がよかったが、将軍・丞相となってからは疎遠だった。しかし、蕭何が死ぬ間際に自分の後継に推薦したのは曹参だけであった。曹参は漢の相国となったが、劉邦と蕭何が定めたあらゆる事柄を変更しなかった。郡や国の役人の中から質朴で重厚な人柄の人物を選び、丞相の属官に任命した。役人のうちで言葉・文章が苛烈で名声を得たがるものは退けた。
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