ハールーン・ラシードのころ
おそらくはワーリバに連れられて、アブー・ヌワースは建設されたばかりのアッバース朝の首都バグダードに行き、ハールーン・ラシードに、その徳を讃えるマディーフを献上したところ、気に入られ、お目通りが許された。そのとき、バルマク家出身の宮廷詩人アバーン・ブン・アブドゥルハミード・ラーヒキーと仲良くなり、バルマク家にも出入りするようになった。もっとも、このバルマク家とのつながりは、ラーヒキーが自分のメセナ、ハールーン・ラシードから、潜在的なライバル、アブー・ヌワースを引き離しておこうとする打算の産物だった。
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