美食家
引退後のルクッルスは、共和政時代随一と言われた豪邸を各所に建て、中近東から持ち帰った膨大な美術品や書物を並べた。引退後の彼の暮らしの贅沢さは有名で、プルタルコスの「ルクッルス伝」によれば「トーガを纏ったクセルクセス」と呼ばれた。また、ルクッルスは、ヨーロッパでは食通の代名詞とされる。現在でも豪華な食事を「ルクッルス式」という。ルクッルスは良質な材料を確保するため、海水を引いた池で魚を育て、鳥や牛を飼育し、野菜や果物やチーズを自家の農園で作らせた。また、食事をとる部屋の装飾、食事中の音楽や詩文、交わされる会話、これらにふさわしい客の選別などにこだわったと言われる。
コメント
コメントを投稿