ハーバー・ボッシュ法~開発の経緯~
フリッツが取り組んだのは、空気中の窒素分子N₂からアンモニアを生成しようという試みだった。そのためにはいったん窒素分子を2個の窒素原子に分離しなければならないが、この窒素原子同士の結びつきは三重結合のため非常に強い。そのため分離させるには1000℃もの高温にしなければならないが、温度を高くすると生成したアンモニアが壊れてしまうことになる。フリッツは熱を加えてアンモニアを生成してから素早く冷やすという方法で少量のアンモニアを生成したが、それは商業的な生産を見込めるほどの量ではなかった。1905年、フリッツはこれまでの研究結果を論文として発表した。
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