日英通商航海条約
日本政府が明治の初めから取り組んでいた各国との不平等条約の条約改正交渉の結果、ようやく達成できた最初の改正条約。安政の五カ国条約締結以来、日本政府の悲願だった治外法権の撤廃がなされた。この条約締結におけるイギリス側の目的はロシア帝国の南下政策に対抗するために日本の軍事力に期待したものであった。本文は22箇条よりなる。内容は内地開放を代償として領事裁判権を撤廃したこと、関税自主権を部分的に回復したこと、片務的であった最恵国待遇を相互的とする、などであった。調印の際、英国外相キンバーリー伯は、青木駐英公使に対し「日英間に対等条約が成立したことは、日本の国際的地位を向上させるうえで清国の何万の軍を撃破したことよりも重大なことだろう」と語っている。また、この条約の成立によって日本陸軍はイギリスの日本接近を確認したので、日清戦争の開戦を決意したともいわれている。
日本政府が明治の初めから取り組んでいた各国との不平等条約の条約改正交渉の結果、ようやく達成できた最初の改正条約。安政の五カ国条約締結以来、日本政府の悲願だった治外法権の撤廃がなされた。この条約締結におけるイギリス側の目的はロシア帝国の南下政策に対抗するために日本の軍事力に期待したものであった。本文は22箇条よりなる。内容は内地開放を代償として領事裁判権を撤廃したこと、関税自主権を部分的に回復したこと、片務的であった最恵国待遇を相互的とする、などであった。調印の際、英国外相キンバーリー伯は、青木駐英公使に対し「日英間に対等条約が成立したことは、日本の国際的地位を向上させるうえで清国の何万の軍を撃破したことよりも重大なことだろう」と語っている。また、この条約の成立によって日本陸軍はイギリスの日本接近を確認したので、日清戦争の開戦を決意したともいわれている。
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