ペスト研究の開始
この時から秦のペスト研究が始まり、ヨーロッパ留学に旅立つ1907年まで続いた。8年間にわたる研究の中、防疫の実務に携わると共に、ペストに関する十数篇の論文を著わし、柴山五郎作と共に「ペスト予防法」を策定している。後に、エールリッヒが難題の梅毒科学療法の共同研究者として秦を選んだのも、秦が長年に渡って危険極まりないペストの研究と防疫に当たってきた実績を買ったからだった。エールリッヒは「注意深き精緻正確なる君の輝かしい実験なくしては、この好結果を挙げ得なかったであろう。君の協力に対して私は深く感謝するものである」と深甚の謝意を表している。
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