日本之下層社会
横山源之助の労作で1899年刊。横山は1894年末の毎日新聞入社後、日本の下層社会の実態調査に着手したが、やがて佐久間貞一の援助を得て本格的に取り組むようになり、東京、大阪、神戸、桐生、足利、前橋、富山などの現地を精力的に視察して、都市雑業層や職人、織物業・生糸業・マッチ製造業・紡績業・重工業の労働者、小作農民の労働と生活の実態を克明にとらえた。成果はそのつど新聞や雑誌に発表された。これらを再検討し、体系的に集成し公にしたのが本書であり、付録として日本の社会運動の歴史と現状を論じた項を載せている。
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